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企業メンタルヘルスご担当者向け情報 「脳科学メンタルトレーニングが重視する、うつを改善する2つの重要ポイントとは」

 うつなどメンタルヘルス不調を止めるうえで、重要なのは当然、扁桃体の慢性的な興奮を止めることですが、同時に常に重要視しているもう一つのポイントがあります。

 それは、他派報酬追求型の働き方・生き方から、自己報酬追求型の働き方・生き方へ転換する、ということです。

 

 他者報酬追求型とは、「他人の評価に依存した働き方・生き方」のことを言います。上司や〇〇さんに認められたいから△△するとか、上司や〇〇さんによく思われたいから△△するとか、いい人に思われたいとか、優秀な人に思われたいとか、などのことを言います。

 

 もちろん誰もがこういう欲求を持っていますが、この割合が大きすぎると心のバランスが崩れるのです。なぜなら相手に評価されたいと思っても、それを決めるのは相手なので、自分では思い通りにコントロールできないからです。

 

 コントロールできないものに執着するとどうなるでしょうか。たとえば、明日絶対に晴れるように! と思っても思い通りにならないですよね。これは比較的わかりやすいと思いますが、相手の評価を得たいと思っても、そうなるかどうかはわからない、ということは、なぜかなかなか理解されないのです。

 

 うつやメンタルヘルス不調者は、相手の評価に非常に敏感で、相手に認めてもらえるように、過度に自分を抑圧していることが多いのです。

 

 これはある意味、今の20世紀型の幸せの定義のゆがみから来ているものだとも、私は思っています。世の中が貧しい時代は、食うことがなにより大事ですから、人を蹴落としてでも人よりぬきんでた人間にならなければなりません。

 

 人よりいい学校、人よりいい会社、人より高い収入、人より大きな家、など、私の親の世代はこういったものを非常に重要視していました。他者報酬追求型の働き方・生き方です。

 

  豊かになった今は、もうこんなことをする必要はないはずですが、私たちの前世代から伝えられた「人の評価に過度に執着する」働き方・生き方の刷り込みが、今でも強烈に、うつやメンタル不調者のみならず、私たちの中に生きているということだと思います。

 

 「ビジネスは評価されて初めて成り立つものだ」ということは当然です。

しかし、うつやメンタル不調者は「自分自身が満たされることがないままに、周りの評価に迎合する」働き方、生き方の傾向が強くなります。

 つまり常に「自分は評価されているのだろうか」「自分は認められているのか」「自分は見捨てられるのか」などのような、強い不安や焦燥感にさいなまされるのです。これがメンタルヘルス不調を作り出すのです。

 

 自分が満足する働き方、生き方を今の仕事の中や生き方の中に見つけ出す必要があるのです。

 扁桃体は相手の表情に反応しますから、相手の表情に支配されて、自分らしさを失うということがあり、これが相手の評価を過度に気にする働き方、生き方を作り出すという部分はあります。

 

 しかし、慢性的な扁桃体興奮をメンタルトレーニングで取った後は、自分らしさを生かす働き方、生き方(自分自身の満足度を高める)に意図的に変更する必要があるのですね。

 

 これが席に述べた自己報酬追求型の働き方、生き方ということです。

以上のことから、うつやメンタル不調者が生まれやすい企業というものがあり、それは、過度に他人の評価を意識させる企業、だということになります。うつやメンタルヘルス不調者を減らすには、本人がやるべき問題と企業側がやるべき問題がある、といえると思います。

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2014/02/24

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