企業メンタルヘルスご担当者様向け情報「脳科学トレーニングが考える、真のメンタルヘルス不調を測定できる診断テストとは?」
お盆休みも終わりましたね。皆様、ゆっくりされましたでしょうか。私は、故郷札幌でゆっくりしておりました。週明けから仕事モードです。(^^)
さてストレステストが企業に義務化され、今、どういうストレステストをモデルとしたらよいのか、という検討が政府の検討委員会でなされているようですね。その都度、厚労省のHPで発表されているので、私も先日見てみました。そうすると、
「職業性ストレス簡易調査票の項目」を基にした、たたき台のような案が、掲載されていました。以下から見れます。
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000052720.pdf
これを見て私はふっと次のようなことを連想したのでした。それは、・・・・
根本的な対策を取ろうとする時には、これでは難しいだろう、ということです。
まあ、でもこれで根本対策をしようと思っているわけではないのだと思います。従業員に自分自身のストレスの度合いを自覚してもらおうとか、そういうことではないかと思います。
このストレステストをやっていただく目的は、社員の方々に自分のストレスレベルを自覚していただく、というある意味、気づきを促すということのようですから、そういう目的だったらよいかもしれません。でも、では対策としてなにをすればよいのか、ということになるとこのストレステストでは原因を明確にできないから根本的な対策が取れないな、ということです。
なぜそんなことが言えるのか。
現在の政府のストレステストは、主に3つの分野を調べるという内容になっているようです。それは次の3つです。
1.仕事のストレス要因
今の仕事の分量とか、難易度とかなどのワークストレスを見ている内容です。
2.心身のストレス反応
今、すごく疲れているとか、ゆううつだとか、ストレス蓄積度を見ている尺度です。
3.周囲のサポート
上司や部下は頼りになるかとか、話を聴いてくれるかとか、支援認知度を見ている尺度です。
実は、脳科学メンタルトレーニングの私の仲間で、筑波大学博士課程でメンタルヘルス不調はなぜ引き起こされるのか、という研究論文を書き上げた方がおり、その方の研究論文によると、メンタルヘルスが」引き起こされる因果関係が一番大きいのは、「自分自身に対して持っている自己イメージ」であるということがわかっています。
特に、「相手の顔色が気になり、本音を言えない」という自己イメージを強く持っている人ほど、メンタルヘルス不調に陥りやすいことが研究の結果、明らかになっているのです。
こういう自己イメージを強く持っている人ほど、「仕事の中でのストレス要因を感じやすく」「ストレスが蓄積しやすく疲れやすく」「周囲の支援を認知できにくい」ということになるのです。
つまり今、政府が作っているストレス診断テスト案は、なぜそれが起きるのか? という原因を探るポイントが抜けているのですね。
なので、私は、「この診断テストやっても、原因はは把握できないし、対策もとれないだろうな」と思ったわけです。
メンタルヘルス不調の本質的な原因は、その人の自己イメージにあるのです。この度合いをきちんと測定する診断テストを別個持つことが大事ですね。
最後に。以上のようなことを書くと必ずと言っていいほど出る質問があります。それは、
「本人の問題だったら企業が対策をとる必要がないのではないのですか?」という質問です。
そうです。企業が面倒を見る必要があると思います。なぜか。
なぜなら、「相手の顔色を気にして、本音が言えない自分」という自己イメージを持っている日本人は、非常に多いからです。
どの企業で調査しても、約80%の人がそうだという結果が出ます。だったらこの問題は、個人の問題だ、と軽くかたずけてしまってもよいですが、それで企業のメンタルヘルスの問題ががうまくいくでしょうか。
ここがポイントですね。
とりあえず政府が作っている診断テストをやれば、国には叱責されないことにはなるでしょう。しかし、それできちんとした対策が取れているかどうかは、また別の問題です。
脳科学メンタルトレーニングに関心持っていただける方は、以下から資料をご請求ください。
2014/08/19