メンタルトレーニングの現場から最新情報

企業メンタルヘルスご担当者様向け情報「脳科学トレーニングが考える、遺伝子によって決定されている日本人気質を理解することがメンタルを予防する」

 脳科学メンタルトレーニングでは、弊社アドバイザーの筑波大学名誉教授・宗像恒次博士の研究で、人の性格の核をつかさどる、遺伝子によって決定される”気質”が、その人のメンタルを大きく左右する要因の一つとして考えています。

 これによると、日本人には不安になりやすい気質をつかさどっている、損害回避遺伝子(不安気質遺伝子)を持つ人の割合が非常に多いのです。

 たとえばJoan Chiano とKatherin Blizinsky の研究によると、29カ国50135人のS型不安遺伝子調査というものがあるのですが、これによると日本人は80.25パーセントがこの遺伝子を持っているのですね。

 ちなみにアメリカ人は44.53パーセント、ドイツ43.03パーセント、そして一番低いのが南アフリカの27.79パーセントです。

 不安気質遺伝子とは、もともと情緒安定に関与する神経伝達物質であるセロトニンを流しにくい性質を持っているので、ネガティブに言うと心配しやすい、妄想的になりやすい、ありもしないことを考えて悩みやすいということになるのです。

 一方、ポジティブに言うと、長期リスクを予測するのが得意、計画的な人になる、など、リーダーには必要な要素ですよね、

 例えば、今あなたが、朝会社に行って「おはよう!」と皆に声をかけた時、皆が一斉にさっと下を見たらあたなはどう感じるでしょうか。

「自分はなんか変なんなことしたかな?」になるか、または「皆になんかあったのかな?」と感じるでしょうか。

 前者の方は、不安遺伝子を持っているのです。下を向いたのはたまたま、皆の目にゴミが入っただけなのかもしれないのに、「自分が何か変なことをしたのかもしれない」を、勝手に妄想して「自分は嫌われたのじゃないか」と思ってしまうのです(笑)。

 でもこういう日本人の気質って、今に始まったことではなく、遺伝子ですからもともと日本人が持っているものなのですね。職場の人間関係がもともと気持ちが通じ合っているとしたら、皆が下を見たからって「自分は変なことした」などと感じることはないですよね。

 1980年代までは、メンタル不調の問題はクローズアップされることはなかったわけですが、それは職場の人間関係が安定していたからだと思います。何も言わずとも、「察してくれる人」がたくさんいたのです。

 そういう人間関係があると、不安遺伝子を持つ人はその良い点を仕事に存分に生かせることになるのです。不安気質の良い点は、リスク予知と計画性ですから、当時の日本の製造業のクオリティが世界一になったのは必然なのですね

 でも’90年代以降、アメリカンスタンダードがたくさん入ってきて、成果主義、年功序列の廃止、終身雇用廃止、目標管理制度実施、などが行われます。

 人々に余裕がなくなり、「察し会う人間関係」がなくなったのです。

不安気質遺伝子のことを考えると、ずいぶんと乱暴なことをしたのではないかと思います。こういう状況になると、不安気質遺伝子を持つ多くの日本人は、周りの目が非常に気になって、妄想的になり、精神を病むようになるのです。

「自分は嫌われている!」「自分は必要ないんだ!」「自分なんかだめだ!」などとなりますから。

 自殺者が3万人を超えるのは、1997年です。

要は、不安気質遺伝子の特性を良く知って、その上手な使い方を知ることがメンタルヘルス不調者を出さない方法なのです。それどころか、うまく使えば、世界最高の品質の商品を生み出すほどの才能を発揮するのです。

 不安気質遺伝子を持つ人が少ないアフリカの人々に日本人ほどの細かい製品を作ることを期待するのは、ちょっとむりでしょうね。

 ということで、何をすれば日本人のメンタルヘルス不調を予防できるかはご理解いただけたでしょうか。

 よく、相手の話を聴きましょう、ということが言われることがあると思いますが、それでは足りません。

 相手の気持ちを「察する」というレベルにならないといけないと思います。なぜなら、日本人は本音の感情を言わないという、自己抑制の心理特性が強うからです。傾聴して、しゃべってくれる事がうまくいくなら、こんなにメンタル不調者がどんどん増えることはないのではないかとおもいます。

 難しいと思われますか? でも、察する、ということは1980年代までのかつての日本人が職場で普通にやっていたことなのです。

 ラインケア教育には、不安気質遺伝子のことを良く教え、その対策をしっかり教えることが重要ではないかと思います。

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2014/09/09

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