企業メンタルご担当者様向け「錦織選手に見るメンタルトレーニングから見る、うつ対策に使える視点」
プロテニスプレイヤーの錦織選手が全米オープンで準優勝した要因のひとつは、かれのメンタルの強さだ、というようなことが言われていますね。
彼の現在のコーチ、マイケル・チャンは、コーチ就任以来、一日に5度くらいは「自分に自信を持て!」ということを錦織選手に言っていてのだそうです。
私は中学、高校とテニスをやっていたので、テニスがものすごくメンタルなスポーツであることを知っています。極度に緊張すると、まったくサーブが入らなくなってしまうのです。かつての私がそうでした(笑)。
実は筑波大学大学院の研究で、スポーツ選手にメンタルトレーニングを行った研究があるのですが、あることがわかったのです。それは、かれらも、ごく普通の日本人パーソナリティを持っている、ということです。
ごく普通の日本人パーソナリティとは、「周りの顔色を気にして、自分の気持ちがネガティブな影響を受ける度合いが強い」ということです。
私がかつて、緊張するとサーブが入らなくなったのは、周りの顔色を気にするパーソナリティが非常に強かったからです。しかし、プロスポーツ選手も同じなのです。いったん歯車が崩れると、突然どどっと調子が崩れる人がいる。
メンタルトレーニングが非常に重要になるのですね。
極度の緊張とは、不安や恐怖心のことを言いますが、この不安や恐怖心は、脳内の感情の発電装置である、扁桃体によって作り出されるのです。ということは、メンタルの強さを作るには、扁桃体興奮を鎮めればよい、安定させればよいということになります。
実は、西織選手は、アメリカの生活が長いですよね。ということは、彼はその生活を通して、ああいった国際試合であまり緊張しないパーソナリティがベースに作られていたと思います。
インタビューを聞いていても、そういった発言をしています。
日本人とアメリカ人では、相手の顔色を気にする度合いが全然違います。日本人は非常に気にしますが、アメリカ人はあまり気にしないようです。
もちろん個人差はあると思いますが、このことを測定する自己抑制型行動特性尺度(C.筑波大学名誉教授・宗像恒次博士)という心理テストでは、日本人の平均点は9点ですが、アメリカ人は3~4点だという研究結果が、出ているのですね。
マイケル・チャンのコーチングは、かなり超ポジティブなやり方です。ああいうコーチングは、たぶん西織選手が米国に慣れてきたから、受け入れやすかったのではないかと思います。
純日本人的なパーソナリティが色濃く残っているプロスポーツ選手には、ちょっときついのではないでしょうか。
日本国内に拠点を置く、プロスポーツ選手は、非常に純日本人的なパーソナリティをしています。先ほどの自己抑制の心理テストでも、日本人の平均より高い得点をとるぐらいです。
ということは、扁桃体が非常に慢性的に興奮しやすいということです。扁桃体は相手の表情に激しく興奮しますから、たぶんコーチや観客の表情に激しく興奮するでしょう。超ポジティブにやることは逆効果になることもあり得ると思います。
プロスポーツの世界では、イップスという、突然体が思い通りに動かなくなる状況に陥る症状があるそうですが、これはものすごい極度の緊張が生み出しているものだと思います。
扁桃体がめちゃくちゃに過剰興奮している、ということだと思います。
プロスポーツコーチングの書籍などを見ると、こうした理論は多くはアメリカから入ってきているようですが、扁桃体興奮をしやすい日本人的な要素について対策が書かれているものはあまりないように見受けられました。
極度に緊張すると、頭が真っ白になる、体が思い通りに動かなくなる、嘔吐する、眠れなくなる・・・。これって、うつやメンタル不調の症状と一緒ですよね。
プロスポーツのメンタルトレーニングは、基本的にうつやメンタル不調を改善する、扁桃体興奮を鎮める脳科学メンタルトレーニングが、たぶん非常に役立つだろうと思います。
某上場企業では3年半、うつで休職の方の再発予防0%という結果に貢献した脳科学メンタルセラピーに関心持っていただける方は、以下から資料をご請求ください。セルフケア法をきっちりやっていただければ、この上場企業のような結果をあなたの会社で出すことは、十分可能です。
2015/02/01