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企業メンタルご担当者様向け情報「ストレスの良い面を伝える、日本人独自のメニューがメンタル改善を促進させる」

 前回のブログでストレスの言うものの見方を変えることの大切さを書きました。一般的にストレスと言うと、悪いものという見方がありますよね。

 特に今回の義務化されたストレスチェックでは、医師が最終的に面接をするという仕組みですが、医療関係者はストレスを「悪いもの」という見かたをすることが一般的です。

 医療と言うものは本来、悪いところを発見するものなので、これはある意味しょうがないと思います。しかし、ストレスの問題を医療関係者だけに最終的に任せるとどうなるかと言うと、受ける人がたぶんあまりいなくなるということです。

 なぜかと言うと、「あなたは悪い」とは言われたくないからです。そういう意味で、前回「ストレスとは悪くない」という見方が大切だという意味で、それを提唱しているケリー・カクゴニカルという方の著書、「ストレスを力に変える教科書」という本を紹介しました。

 ところが、です。この本を読んでいるうちにあることに気が付きました。

彼女の本では、ストレスは悪くない、というビデオを3分ほど見せるだけで、それを見た人は、たくさんの人の数年間の追跡調査によると、健康状態がよくなっていたというような研究結果のことが書かれています。

 私はこれを読んだ時に、こう思いました。

「日本人にはちょっとあてはまらないな」

 なぜかと言うと、別の研究でこういうことがあることを知っているからです。

 この研究は、様々な国の人トータルで約5万人を対象に調査したもので、不安気質遺伝子の保有率の国ごとの割合がどの程度違うかをを調べています。

 ちなみに私達の性格は、2つの要因で作られるという研究が、弊社の顧問である筑波大学名誉教授・宗像恒次博士によりなされています。一つ目は親子関係です。親子関係で性格が作られるのはなんとなく納得しますよね。

 もう一つあるのです。それは、遺伝子です。

 遺伝子が私たちの性格を決定しているのです。たとえばゆっくりしゃべる人は、早くしゃべりなさい、と言われてもなかなかできないと思います。なぜかというと、それは外界の刺激に対して反応するスピードを決めているのは、遺伝子だからです。

 ゴリラみたいにゆっくり動く動物に、チーターみたいな俊敏な動きをしろと言われてもできないですよね。

 遺伝子が私たちの性格を決めているのですが、その性格を左右する遺伝子の一つに不安遺伝子と言うものがあるのです。この遺伝子は、すごく不安に敏感な遺伝子です。

 先の国別の5万人の遺伝子調査を言うものは、国ごとに不安遺伝子を持っている人の%を割り出したものです。これによると、不安遺伝子を持っている人の割合は、日本人は80%を超えるのです、対してアメリカ人は40数パーセントです。

 つまり不安になりやすい人が日本人には非常に多いということです。ドイツ人も40数%くらいです。南アフリカ人は20数%です。

 南アフリカの人って明日の心配をあまりしななさそうですよね。日本人は将来のことをいっぱい心配するので、たくさん保険に入っているでしょう。

 何が言いたいかと言うと、不安気質遺伝子をたくさん持っている私たち日本人は、アメリカ人のようにはいかない、と言うことです。ビデオを3分くらい見た程度では、たぶん信用しないでしょう。

 ストレスとは取扱いによってはメリットがある、ということは知らせたほうはよいと思いますが、そのやり方はもっと日本独自のやり方をやる必要があるということです。

 私たちが行っているヘルスカウンセリングは、弊社の顧問、宗像恒次博士が開発したものですが、宗像博士はかつてこんな経験をハーバード大学でされています。

 日本人の留学生のカウンセリングをしていた時に、その人は「もう僕死んじゃう」と言う発言をしました。それを聴いて宗像博士は、「ああ。ここまで弱音を吐けるということは大丈夫だな」と判断して、アメリカ人の指導教授に報告したのです。

 するとその教授の判断は、だめだ、と。なぜかというと、そういう甘えの言葉を吐くというのは、パーソナリティ障害の疑いがある、と。

 アメリカの感覚で言うと、そうなるのです。甘えは病気だ、と。日本人的には飲み屋で弱音を吐くということは、普通のことです。

 ここが違うのですね。

 つまり、ストレスは悪いことではない、と言うメッセージは非常に大事ですが、それを伝えるやり方には日本独自のやり方が必要だ、ということ。

 30年前から日本人独自のパーソナリティ研究をしているヘルスカウンセリングが、それを伝えるノウハウは様々なものが研究されているのですね。

 ひとつ例を挙げると、アサーション言うものがありますが、アメリカで生まれたアサーションを日本でそのままやってもうまく行く人はすくないかもしれません。

 なぜなら混み入った話になると、すぐに日本人はアサーションをやめてしまいます。ビビるからです。

 つまりアサーションを成功させるには、粘り強く繰り返しアサーションするストレス耐性が必要で、セルフイメージの改善がないとアサーションはうまく行かないのです。

 こういう風にメンタルを改善するのに日本人に必要なトレーニングとはなにか、が研究されているのがヘルスカウンセリングなのです。

 厚労省のメンタルへルスHP「こころの耳」では数ある心理療法の中で、唯一”メンタルヘルスカウンセリングを行うカウンセリング”と紹介しされているものです。個人カウンセリング、ラインケア、セルフケア教育、またはヘルスカウンセラー育成教育、に関心持っていただける方は、以下からお問い合わせください。既存のメンタル対策と組み合わせ、再発0%の上場企業のような結果をあなたの会社で出すことは可能です。

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2015/11/07

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